田舎でオール公立でも最高の教育を目指す

地方で子育てをする医学博士夫婦の教育論

子供が進路を選択する時に親がすべき事

夏休みに入る前に長女が学校からもらってきたプリントを昨夜読みました。(遅っ!)

教育講演会の内容を要約したプリントで、講師の先生が言うには、

子供が進路を選択するときに親がすべき事は、

1.見守ること

2.情報提供すること

3.経済的支援

だそうです。

その中でも、3.の経済的支援は非常に重要であると同時に、家庭によって差があるので、

早い時期に家庭の経済状況を子供本人に伝え、進路選択の基準にすることが大切。

だそうです。

なかなか現実的な事が書いてあるなぁと思いました。

教育者って、「夢をあきらめないで」とかばかり言うのかと思ったらそうでもないのですね。笑

しかし、3.は、なかなかできないですよね。

収入が多くても少なくても、家庭の経済状況はなかなか言えないと思います。

具体的に年収いくらと教えることではなく、

私立中学に行かせられるかどうか、

大学に行かせられるかどうか、さらに私立大学に行かせられるかどうか、

大学で一人暮らしをさせられるかどうか、

そういった事をあらかじめ子供に伝えておくこと。

それに応じて、子供は自分に許された範囲で進路選択をするから。という事だと思います。

子供は、大人が思っているよりいろんな事が分かっているので、

きっとその家庭の条件を受け入れて、自分で考え、自分に許された範囲で自分の道をしっかり決めていくものだと思います。


私は田舎で育ったので選択肢があまりありませんでしたが、高校までは公立で (万が一不合格なら私立も仕方がないけれど) と言われていました。

そして、大学は一人暮らしで生活費もかかるため、私立大学の理系は厳しいと言われていました。

その条件の中で自分の希望とすり合わせ、子供なりに自分で考えて自分の進路を決めた記憶があります。

そして、2.の情報提供のように、どこの高校の進学率がどれくらいだとか、どこの大学に進学すると周辺の家賃相場はこれくらいだから行かせてあげられるとか、そういうことを父が調べて教えてくれ、

あとは私が進路を決めて勉強を頑張るのを静かに見守っていてくれたなぁと思います。

親としては、子供に条件を提示するのは難しい、というか辛いです。

何をやってもいいよ、どこにでも行かせてあげるよ、と言ってあげたい。

家庭学習に力を入れている家庭ほど、その気持ちが大きいと思います。

だって、親主導で勉強をたくさんさせておいて、「実は大学に行かせられません」なんて言うのはとても酷なことだと思いますから。

でも、自分の過去を思い出すと、家庭の経済状況という情報は、進路選択において極めて重要だったと思います。

私立にはいけないという条件があったからこそ、国立に入れるような勉強をしたし、

第1志望がダメだった時のために第2志望の職業も決めていました。

(ちなみに第2志望は建築士で、第3志望は製薬会社の研究員でした。)

おそらく子供は、家庭の事情で夢が叶わない事を不幸だとは思わないと思います。

自分に許される範囲で自分にとって最善の道を選ぶ柔軟性を持っていると思うのです。

だから、早い段階でそれを伝えるのは悪くない、むしろその子のためになることだと思います。


我が家の場合ですが、実は私が開業をすることで急に後継ぎ問題が浮上してしまったところがあります。

私は、後継ぎなんて必要ない、場合によっては私の代で閉院してもよいと思っているのですが、

おそらく周りからいろいろ言われるでしょうから、子供たちの心には重くのしかかるものだと思います。

ですが、それも含めて子供たちは、自分に許された範囲で進路を選ぶのだと思います。

私の大学の同級生には、開業医の子供がたくさんいます。

実家を継ぐかどうかは別として、みんな親に言われたわけでもなく勝手に「医者を継ぐ」意識で勉強していました。

歌舞伎の家に生まれたら歌舞伎の世界に入るように、

医者の家に生まれたから医者を目指す。

それは周りから見たら不幸に映るかもしれませんが、子供にとっては別に不幸なことではなく、当たり前のことなのではないかな、と思います。

各家庭によって様々な条件があり、子供にとってはいろんな足かせがあり、さらに本人の学力の問題も関係してくる進路選択は、実は不自由な部分がたくさんあります。

お金持ちなら自由にさせられるわけでもないし、むしろ親の方針で中学受験や塾通いを避けられないという不自由さも存在します。

ですから自由に進路選択させてあげられない事を親が気に病む必要はないと思いますし、

必ずしも自由に選択できる事が幸せというわけでもありません。

教育熱心な家庭こそ、勉強に力を注ぐだけでなく、未来の進路選択はどこまで許されるのか、という事を早めにハッキリさせる必要があるのかなと思いました。


そして私の同級生で、小さい頃に病気で親を亡くし、決して裕福な家庭では無かったけれど奨学金で医学部に進学した人もいます。

これは、「医者になる」程度の夢だったら家庭の経済状況に関わらず努力でなんとかなる、という良い例だと思います。

同級生に対して「良い例」などというのは失礼かもしれませんが、彼のその後の活躍も素晴らしく、高校では同じくらいの成績だったのに今は私など足元にも及びません。


その話は、また別の機会に書こうと思います。



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