田舎でオール公立でも最高の教育を目指す

地方で子育てをする医学博士夫婦の教育論

子育ては「希望」と「あきらめ」の連続に思えるけれど

「健康でさえいてくれればそれだけいい」

そう願った日も、今となっては昔の話。

子供が成長するにつれて、たくさんの希望と、期待と、欲が増えていき、

「末は博士か大臣か」と。笑

子育てをしていると、そんな理想が親の頭の中を支配してしまうものです。

多くの親がそうだと思います。

でも、私は時々、子供 (患者) の病気や死に直面する度に我に返ります。

ただ、生きていてくれるだけでよかったと。

それなのに、残念なことに、その次の次の日にはもう、また自分の子供の成功の事を考えている。

これはもう、「親心」という名の病気ではないかと思います。

私は親になってこの10年近く、何度も何度もその2つの感情の間を行ったり来たりしていました。

仕事で接している子供たちは、ずっとベッドに寝たきりだったり、車イスだったりして、ただ笑ってくれるだけで、手足を動かしてくれるだけで幸せな気持ちになれるのに、

自分の子供が生きているだけで幸せだとは、普段の生活の中では感じられない自分がいます。

時々悲しみに直面して我に返っても、せいぜい1日2日しか続かない。

私は、自分のこんな感情や態度に対して、いつかしっぺ返しを食らうのではないかと思って生きてきました。

でも最近ようやく、割り切って考えられるようになりました。

確かに、「生きているだけでよい」と思う日もある。

だけど一方で、たった一度の人生の中で、「求めなければ絶対に手に入らない」ものもある。

誰に遠慮する必要もなく、人はみんなそれを求めにいっても良いのだし、

親が子供に期待することも、誰に責められるものでもないと思います。

ただ、責められることはないとしても、親は時として「あきらめ」ざるを得ない現実を突きつけられます。

子供は、いつまでも子供ではいてくれません。

健康でいて欲しいと願い、食事に気を遣って育てても、

カップラーメンやファストフードを食べ始めたり、タバコを吸ったり、カラコン入れたり…。

高いお金を払って塾に行かせても勉強しなかったり、進学しないと言い出したり。

それって仕方ないのかな、とも思います。

子供といっても、親とは別人格の一個人だし、尊重しなければいけない部分があるのは間違いありません。

私も、小さなことはいろいろあきらめて、手放してきました。

私は義両親の事をあまり好きではないけれど、子供たちはそこそこ慕っていて、品のない言葉遣いを真似したりする。

長女には、私と同じようにピアノをやって欲しかったけれど、演奏より歌うことが好きで続かなかった。

長男は、将来外科医になることも考えて右利きに矯正しようとしたけれど、できなかった。
(左利きでも手術ができないわけではありません)

あきらめたと言ってもまだほんの些細な事なので笑われるかもしれませんが、これから先はもっともっと大事なことを期待しては裏切られ、それを繰り返していくんだろうなと思います。

歯並びをきれいに治したのに歯を磨かなかったり、

塾や学校をサボっていたり、

隠れてゲームをしたり、財布からお金を盗られたり、

不登校になったり、ニートになったり、

勝手に大学を中退していたり結婚していたり…。いや、それはさすがに困るけど…。

ある程度は仕方のない部分があるでしょうが、その選択が明らかに子供のためにならないと思える場合、親はどこまで「あきらめ」て良いのでしょうか?

本当にあきらめて良いのでしょうか?


私の中にもまだ明確な答えはないのですが、

親は、あきらめてはいけないのではないかと思います。

親があきらめてしまったら、他の誰が、我が子を信じて支えてくれるというのでしょうか?

学校の先生も、塾の先生も、所詮は他人でしかありません。

それに、親があきらめた時、それは子供に伝わるような気がします。

「ああ、自分の事をこの人たちはあきらめたんだな…」って。

だから、どんなにうまく行かないことがあっても、親として譲れない部分だけはあきらめずに、

子供たちを信じて言い聞かせ続けようと思います。


しかし、あきらめる事と、あきらめない事の線引きも難しいですね。



私の患者だったYちゃんのご両親は、最後まで「希望」を捨てなかったなと、今更になって思います。

いつか、学校に行ける日が来たら、

美味しいものが食べられる日が来たら、

また会話ができる日が来たら…

そう信じて、可愛い文房具をそろえ、いつも身なりをきれいに可愛く整え、毎日話しかけ、本を読み聞かせ、ドレスを着せて写真を撮り…

将来は、看護師さんになって欲しいと語っていました。

あの希望と、私の我が子に対する希望は、全く違うようで実は同じなのではないかと思います。

親は、子供をあきらめてはいけないのだと、強く思う出来事でした。

どんなにうまくいかないことがあっても、あきらめてはいけない。

その理由は、「子供に伝わるから」だそうです。

それを教えてくれたのは、Yちゃんのご両親。

まとまりのない文章ですみません。



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