田舎でオール公立でも最高の教育を目指す

地方で子育てをする医学博士夫婦の教育論

我が家が〇〇テストを採用しないワケ

全国統一小(中)学テストの案内が始まっています。

長女の同級生でも、塾に通っている子たちは受けるようです。

我が家にも、以前見学に行った塾から案内が届いたのですが、我が家では受けないつもりです。

もちろん、塾に通っている子は受けるべきだと思いますし、受ける権利があると思います。

塾に対し、「塾の指導力なんてこんなものですよ」という現実を突きつけなければいけませんからね。笑


しかし、我が家のように塾に通っていない、中学受験もしない家庭からすれば、

「タダより高いものは無い」 のです。


なぜこういったテストが「無料」であるか、考えたことはありますか?

タダで提供するなんて、営利を目的とする企業(塾)が、そんなお人好しなボランティアをするはずがありません。

それは、主催する大手塾が、より多くのデータが欲しいからなんです。

理系出身の方なら容易に理解できると思いますが、テストは受験者が多ければ多いほど、統計学的信用度が上がりますよね。

塾生以外の生徒にも、1人でも多く受けてもらった方が、偏差値などの結果の信用度が上がるのです。

大手塾にとって、「全国〇〇万人が受験しているテスト」という謳い文句はものすごい宣伝効果になります。

むしろこの謳い文句を得られなければ、こんなテストはただの暇つぶし程度の意味しか無くなってしまいますから、塾も受験者集めに必死です。

多少赤字になろうが、1人でも多くの受験者を集めたいからタダなのです。

では、本当にタダで我が子のデータを提供して良いのでしょうか?

データを扱う商売をしている人ならお分かりでしょうが、このご時世、データはお金を出して買うくらい価値のあるものなのです。

アンケートに答えたら、プレゼント(ポイント)をくれるサイトもありますよね。

あれは、お金を払ってでも消費者の意見を聞いたり、個人情報を集めることが「利益」に大きく繋がるからです。

塾にとっては1人でも多くのデータを集めることが、テストの価値を高め、集客、勧誘、そして利益へと繋がるのです。

貴重なテストのデータと個人情報を、休日返上で企業に提供するのですから、本当なら無料どころか「お金ください」くらいの勢いです。笑


ここまで読んで下さった方の中には、

「そんなことはわかっている。でも自分の子供の順位や偏差値を知りたいし、こういう学力テストに慣れさせる目的もある。」

という考えの方もいらっしゃると思います。

そういう意味では、企業と受験者はwin-winの関係だと言えなくもありません。

そういう方は、以下の2点だけは1度考えてみてからテストを受けて欲しいと思います。

1. 現在の偏差値や順位や苦手な分野を知った後に、今の学習法を適切に変える準備ができていますか?

2. テストに慣れると言いますが、その本番のテストは何年後のどんなテストなのですか?


まず、1. についてですが、

テストというのは、現状を知るためだけに行うものでは無いと私は思っています。

現状を知った上でこれからの行動の指標にするためにあります。

例えば血液検査は、現在の健康状態を知るためだけにあるのではありません。

データを見て、今の薬で良いのか、変えるべきなのか、必要ないのか。あるいは今の生活習慣で良いのか、悪いのか、どこをどう改めるべきなのか、

未来の行動(治療)を決めるために行います。

ですから結果を踏まえて、未来を変えるつもりが無いのなら、テストも検査も無意味です。

血液検査のデータが良かろうが悪かろうが治療方針や生活習慣を変えないのであれば、単に記録の為だけに血を採るような事はありえません。

学力テストも同じで、年に2回も受けて、「上がった」「下がった」と毎回一喜一憂するために受けるものではありません。

その結果によって次の行動を決めるためにあります。

そしてそのためには、まず到達目標がなければ始まりません。

しかし多くの方は、ただ結果を知るためにテストを受けています。

もし今回のテストの成績が悪かったら、明日からどうしますか?

「成績が悪い」という事実を知るためにテストを受けるのですか?

結果を受けて、何かを大きく方針変更するつもりがあるでしょうか?

「次は頑張る」程度の意識改革では何も変わりません。

「今まで飲んでいた薬をやめて違う薬にする」くらい行動を変える覚悟がないと、テストを受けても何も変わらないです。

何を判定するためにこのテストを受けるのかという目的をはっきりさせてから挑むのが良いと思います。

これから先、何度も受けることになるであろう入試の模擬試験なども一緒です。


次に2. についてです。

「テストに慣れるため」という前に、その目的となる本番のテストは、いつ、どこでどんなテストを受ける予定なのでしょう。

2年後の中学受験ですか? 来年の英検ですか?

それとも学校で行われる学力テストですか?

では、その本番のテストで闘う相手は、本当に全国の小学生(中学生)なのでしょうか?

本番が記述方式のテストなのに、テストに慣れるために、マークシート方式のテストを受けさせる意味があるでしょうか?

また、5年以上先の本番のために、今から場数をこなすことにどれほどの価値があるでしょうか?


我が家の1つ目の本番は公立高校入試です。

闘う相手は県内の高校生だけ。試験問題は県が独自に作成した問題です。

目指す方向が全く異なる中学受験生が多数混じっているようなテストを受けて、順位や偏差値を知ることは、今は意味がありません。

英検や漢検もいずれ受けさせようと思っていますが、それらの検定の合否は偏差値で決まるものではありません。

試験会場の雰囲気に慣れさせるという意見も時々ありますが、会場の雰囲気に慣れるのは本番の1年前くらいからで充分です。

たとえば年に2回、毎年水泳大会に出ている人は、水泳大会の雰囲気には慣れるでしょうが、どんなに出場数をこなしても、毎日泳いでいる人には敵うはずがありません。

日々の小さな努力の積み重ねを疎かにして、いきなり全国大会に出場して自分のレベルを決めないで欲しいのです。

その結果が、偏差値70だろうが40だろうが、今田舎でやるべき事、出来ることは非常に限られているのですから。


そうは言っても、うちの子供たちも、塾に行き始めたらテストを受けざるを得ないと思います。

そうなったら私はその結果を塾をやめる時や変える時の理由に使おうと思っています。

「成績が伸びていないのでこの塾をやめます」

「苦手が克服できていないのでやめます」

ちょっと意地悪ですかね。笑

私が塾で働いていた頃は、こういう話はしょっちゅうでしたし、テストは次のアクションを決めるためのものなので、このやり方で間違っていません。


私は、田舎で全国的な無料テストを受ける事に反対したいわけではないのです。

貴重な休日を潰して、1人分のデータをタダで企業に差し上げるわけですから、それに見合うリターンをもぎ取ってきて欲しいのです。

テストを受けたからには、きちんと次のアクションを起こして下さい。

文章読解問題ができなかったから、文章読解の問題集を買う… という安易なものではないですよ。笑


そして「どういう目的で全国テストを受け、最終的にはどの位置を目指すのか」を、もう1度考えてみて下さい。

我が家の場合は、今現在、全国でどの位置にいればよいという目標が全く見えません。

全国レベルで闘う予定がまだまだ先ですから当たり前ですね。

それが見えていないのに、テストの結果が返ってきても、どうアクションを起こしていいのかわかりません。

つまりどんな結果が出ても今の学習を変えるつもりがないので、我が家はテストを受ける意味が無いのです。

それに、まだ小学3年生の我が子の苦手分野なんて、テストを受けるまでもなく私が1番よくわかっていますし。。。


まぁ、これは我が家の場合であって、テストを受けられる方にしてみれば、結果からたくさんのことを得るチャンスでもあると思います。

受けると決めた方には、実りの多い秋となるように、頑張って欲しいと思います。


*この記事は、田舎でオール公立組の人たちを想定して書いていますので悪しからずご了承下さい。


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