田舎でオール公立でも最高の教育を目指す

地方で子育てをする医学博士夫婦の教育論

男の子の見守り方

私が、一緒に子供の家庭学習を足並みそろえて進めているママ友の中に、男の子を3人育てているお母さんがいます。

話をしていると、本当にいろいろ勇気をもらえますね。

うちの長男と次男はまだ幼いのですが、もうすでにやんちゃで乱暴です。

そのお母さんに、

「それ、成長が早い子でも小3、遅い子だと中2くらいまでそのまんまだよ。」

という、ありがたいアドバイスをいただきました。笑

男の子は、男兄弟の数が多いほど、年齢が近いほど、余計に育てるのが大変だとよく言われます。

男子パワーの相乗効果なのでしょうね。

私も、今から覚悟しておかなければなりません。


さて、そんな男の子育児ですから、そりゃいろいろあると思います。

男の子のお母さんの話を聞くと、

「学校から電話があって先生から報告と注意を受けた」

とか、

「連絡帳に先生から赤ペンで大きく注意事項が書かれていた」

など、様々なやんちゃエピソードがしょっちゅう聞こえてきます。

合唱の時に全然歌わない

授業中に窓の外ばかり見ていて聞いていない

休み時間に遊びに行ったまま戻って来ない

掃除の時間にホウキを振り回して壊した

締め切りを過ぎたものが提出されていない…

などなど。

あげたらきりがありません。

私は個人的に、それくらいは全然許容範囲だと思います。

友達をひどく傷つけた、というのであればきつく叱る必要もあると思いますが、

それすら、子供ですから失敗や間違いはあるものです。(もちろん、ないに越したことはありませんが…)

私が思うに、

尖った性格を丸くする事は比較的簡単だけれども、その逆はほぼ不可能に近いです。

元気が良すぎるのはいずれ落ち着くけれど、もともと元気が無いものを出させるのはどうやっても無理です。

男の子が、(女の子もそうですが) 良くも悪くもエネルギーがあるのは素晴らしいことなんですよ。

そのエネルギーが向かう先を悪い方から良い方向に変えることはできます。

尖った性格は、叱られたり傷ついたり失敗したり、たくさん経験を積めば、だんだん角が取れて丸くなっていきます。

でも、もともとエネルギーがないものを引き出すのは至難の技なのです。

もともと丸いものを尖らせることなんてできませんよね。

最初から何事に対しても意欲がなくて、大人に対する反発心すらなくて、どこにも力がみなぎっていない子供を急成長させるのはほぼ不可能だと、

私は大学時代に塾講師のバイトをしていた時に悟りました。笑

それよりは、多少扱いが難しくても、反抗してきたりするエネルギーのある子の方が、いざ勉強しようというモチベーションが上がった時に頑張れる子が多いと感じました。

火種が全く無いところで火を起こすのは大変なのです。

遊ぶことしか考えていなくても、ただバカみたいに走っているだけでも、ゲームばっかりしていても、そこに向かうエネルギーがあることは良いことです。

では、そのエネルギーをどうやってプラスの方向に向かわせたら良いのか…

1つの方法として、男のプライドを利用するというものがあります。

これは、私自身が過去にできなかった反省があります。

私自身、小さい頃からスポーツも勉強も「男の子に勝つ」(男女混合の中で1番になる) 事を目標にして育ってきました。

ですから、男子の高いプライドをポキっと折ってやることに快感を覚えてしまうところがありました。笑

たとえば、ディスカッションで男性を理論で言い負かすとか、プライドが高くて生意気な若い研修医に、ぐうの音も出ないほど正論を吐くとか…。

まぁ私もそうやって先輩に育てられたので、笑

それが指導だと思っていたんですね。

塾でバイトをしていた時も、女で大学生だからとナメられないように、一部の男子には威圧的な態度をとったかもしれません。

しかしある時、そういうやり方は、自分が一瞬スッキリするだけで、何も得るものがない事に気がつきました。

そうやって女性にプライドをへし折られた男性が、そのおかげでものすごく成長する事など、ほとんど無いのです。

卑屈になるか、表面上は言うことを聞くフリをして陰で裏切っているか、あからさまな仕返しをされるか、たぶんそのいずれかです。

男同士であれば、主従関係を築きやすく、逆にそれが居心地が良いのだと思いますが、女の上司と男の部下というのは、いろいろと複雑で難しいのです。

母親と息子の関係は、上司と部下や先生と生徒とは違いますが、共通点があるとすれば、

息子は母親 (女) にああだこうだと指示される事を嫌います。

威圧的な態度で命令などされようものなら、その内容そのものに嫌気がさして、ますますやらなくなります。

私は、男の子は「いう事を聞かせる」のではなくて、「頼りにする」のが良いと思います。

今、塾講師の仕事をもう一度やり直せるなら、「◯◯くんを今月の英語リーダーにするね」と言って、私の仕事を半分任せてしまうようなシステムを作って実践してみたいです。

宿題を回収させて未提出をチェックさせたり、小テストの解答を黒板に書いて発表する係をさせたりして、リーダーを毎月変えてやったら、あの頃よりはうまく扱える気がするのですが、どうでしょうね。


私は今現在、職場の男性の後輩たちには、自分自身の力で伸びていけるように、「私は子育て中で、できることに限りがあるから助けてね」
という態度で接しています。

その代わり、相談には親身になって乗ることと、もし失敗した時には全力で助けること、

どんなに呆れるようなミスでも絶対に彼らを守るようにしています。

男性は、頼られると実力以上に頑張ろうとしますし、比較的自由にさせた方が生き生きと仕事をしますし、

助けてくれる相手に対しては忠誠を尽くそうとする生き物だと私は感じます。

(女性は意外とアッサリ…だったりしますけどね)

その性質は、教育や育児でも多少生かせる部分があるのでは無いかと思います。

あれをやりなさい、これをやりなさい、

どうしてそんなことするの?

あなたって子は…

そんな風に、威圧的でプライドを傷つけるような言い方をしても効果が無いばかりか反発されるだけですし、

そのうち華麗にスルーする技を身につけるだけです。

「頼りにしているよ」

「お母さんができないところは助けてね」

「ありがとう」「さすが」「助かったよ」

そういう言葉をかける方が、実力を発揮するような気がします。

単に優しくすればよいというものではありません。

叱る時はビシィィィーっと叱ってよいと思います、泣くくらい。

ですが男性は、ネチネチネチネチ言われる事も大の苦手です。

一発ガツンと叱ってあとは普通に接しておく方が意外と反省するものです。笑


その、3人の男の子を持つお母さんは、「細かいことは気にしてられない」と、いつも言っています。

学校には、とりあえず「すみません、よく言って聞かせます」と謝り、

本人にも注意するそうですが、「結局時間が解決するのを待つしかない」というのも一部真実のようです。

大人の言う事を聞かないようなエネルギーを持った男の子は、その炎さえ消さなければ、本当は将来の見込みがあると思います。

その3兄弟も、お母さんの注意など全然聞いていないので、ケンカをすれば誰かが血を流すまでやるし、

最後は毎回ゲンコツをもらっています。

でも、なんだかんだいって、勉強は比較的する方だと思います。

そのお母さんは、毎日「勉強終わったの?」とだけ聞いて、「終わった」とだけ答えを聞いたらあとは何も言わないようにしているそうです。

子供たちは、「勉強さえやっていればゲームをしようがテレビを見ようがうるさい事は一切言われない」と学習して、最低限の事はやるそうです。

何度か、「終わった」がウソだった時があったそうですが。笑


やっぱり男の子は、エネルギーがとても大切だと思います。

小さい頃から強制的に親の言うことを聞かされて、何もかも親の力を借りて、反発の1つもしないで育っていたら、

「何かをやりたい!」という意欲や、「新しいものを生み出す力」さえ失われてしまうと私は思います。

頼まれた事を何でもやってあげるとか、頼まれてもいない事を気を回していろいろやってあげてしまうなど、

ある種の「甘やかし」も、「威圧や束縛」と同様に男子のエネルギーを奪うものだと私は思います。

「そんなもん、自分で考えて自分でやれや」で、男の子はいいと思います。

(うちは女の子もこんな感じの育児です。笑)



ちょっと意欲が行き過ぎてしまうことが多い男の子ですが、「謝る事も親の務め」と思って、

型にはまった良い子にせず、良い子である事を評価基準にせず、生きていくためのエネルギーは奪わないようにしたいと思います。

言われた通りに正しく生きて、愚痴ばかり言ってるような男よりも、

言われた事のグレーゾーンをくぐり抜けて、自分の目的を達成して幸せに生きられるような男がいい。

後者の方がずっと仕事ができるし、頼りになるし、自分のビジネスパートナーにしたい

(けれどそんな男いないわぁ…) と、最近特にそう思います。笑

ちなみに今、医学部の4年生に毎年教えていますが、元気があり過ぎて叱ったような男の子の方が、研修医になって一緒に仕事をする時に「骨のある男」に成長していると感じるんですよね。

素直で真面目だけれど、全然先を読んで行動できない子や、自分で判断できない子は、だいたい例外なく情熱も無い。

「お母さんの言うことを何でも聞いて育ったんだね 〜(ちょっとどいて)」と思ってしまいます。




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