田舎でオール公立でも最高の教育を目指す

地方で子育てをする医学博士夫婦の教育論

塾に行かせるのをやめました

今日は、午後から出張なので1日お休みをもらい、ゆったりとした朝です。


我が家の小3長女、

来春から4年生になり学童保育もやめるため、塾に通わせようと思っていました。

しかし、やっぱり塾に行かせるのをやめることにしました。

理由は、今の彼女の成績が申し分無いことと、

そして、私自身が塾なしでここまで歩んできたことを誇りに思っているからです。

↓以下の内容は、不快な表現を含んでいる可能性があるのでご注意下さい。




長女の塾選びをする中で、どうしても心の中で引っかかっていたことがあります。

それは、

もし私が小学生から塾に通ってたくさん勉強して今ここに存在していたら、

現在のように自信を持って生きていられるかわからない…ということです。

(自信を持って、というのは自分のアイデンティティのことであり、不安が無いわけではありません)

ご存知のように、私は田舎者であります。

今は地方の大学病院に勤務していますが、都会の有名校出身者たちと一緒に仕事をし、対等に渡り合っていると思います。

有名な先生や外国人の先生方とお話ししたり、一緒に仕事をする事もあります。

そんな私を支えているものの1つに、「自信」があると思います。

「自分には(問題解決)能力がある」という自信です。

田舎者だという引け目は全くありません。

今の日本は、生まれた場所にかかわらず、住んでいる地域にかかわらず、お金があれば何でも手に入ります。

欲しい服も靴も買えるし、行きたい場所は何処へだって行けるし、必要な情報はすぐ手に入ります。

ですから今の日本人の中で、田舎で生まれ育ったことにコンプレックスを持っている人はほとんどいないと私は思います。

逆に、私が自信を持っているのは、

小学生から塾に通って中学受験をして有名校に通っていた人たちと同じ場所(大学)に、

オール公立の学校に行って、

普通に部活動を頑張って、

生徒会活動も頑張って、

塾には通わずに、

ごく普通にたどり着いた、ということです。

その自信がなかったら、今の私はここにいないかもしれないと思うのです。

小さい頃からたくさん勉強してやっとこさ医学部に入ったような人に、

「私は負けない」

そういう静かな思いが心の中にずっとあって、それが自分を支えていると思えるのです。


この仕事をしていると、批判される事も多いです。

学会で発表をすれば、優しい口調で厳しい批判を受ける事など普通です。

その他、先輩医師や他施設の医師やスタッフや患者さんに批判されたり陰口をたたかれたりする事もあります。

人間ですから傷つく事もありますし、自信を失いそうになる事もあります。

さらに、大学のような大きな組織に所属していると、政治的なことに巻き込まれる事も多くあります。

黒いものを白だと言わなければならない事もある…。

そんな時に私がいつも思うのは、

「私は大丈夫」

ということです。

何か大変なことがあると、私は自分が大学院時代の事を思い出します。

当時、研究費が無くてやりたい実験に必要な試薬や動物、細胞などがほとんど買えなかった時期がありました。

お金が全然無いのに、時間だけはあったので、必要な物を全て自分で作りました。

試薬と細胞と実験装置は自作し、抗体はある先生にお願いして作ってもらったり、分けてもらったりしました。

あの時に、同級生だった先生数人がお金がないことを理由に研究をやめたことがありました。

私はあの時に、

生きていくのに本当に必要な能力は、「学力」ではなくて、

今ある物をかき集めて、自分で何とかする能力ではないかと思いました。

この考え方を教えて下さったのは大学院時代の恩師で、廃棄物の中から必要な部品を一緒に探して実験装置を作るのを手伝って下さり、

ゼロから1を生み出す大切さを教えて下さいました。

しかし、それを実際にやったのは私1人だったし、それができると信じられたのは、小さい頃から良い意味でも悪い意味でも自由に生きてきたからではないかと思えるのです。

言葉は悪いですが、

「温室育ちの人は道具がそろわないと何もできない」

そういう場面をこれまで数多く見てきました。

そんなことを思い出すたびに、塾に行かせることが我が子にとってプラスにはならないような気がしてきたのです。

もちろん、私の時代と今の時代は違うことを理解した上で、の話です。

夫に相談すると、夫も同じような意見でした。

大学受験までの勉強で、塾に行かなければ身につかないような内容は何もありません。

わからないところは、学校のその教科の先生に聞けば教えてくれます。

何よりも、今現在の勉強に何も問題がない子供を塾に行かせる必要性が見当たりませんし、

塾で勉強することよりも、自宅で自分で勉強することが大切だと思います。

大学受験までは塾や予備校があるけれど、その先は手取り足取り教えてくれる人など誰もいません。

誰かに教えてもらって乗り越えられることなんて、長い人生の中でほとんど無いと私は思います。

ですから、塾の先生に

「君はここが苦手なんだよ」と教えてもらうのではなくて、

「今日はここを勉強しよう」と導いてもらうのではなくて、

それを自分でやれるようになって欲しいと思うのです。

高望みかもしれませんが。


長女のクラスでは現在、「自主学習」を1ページ以上する宿題が毎日あります。

そしてその学習内容を親や先生がアドバイスしてはいけない決まりになっています。

その代わり、内容は本人に任されていて、

コンパスを使って自由に絵を描いてもいいし、日本地図や都道府県を描いてもいいし、

四字熟語を調べたり、テストで間違ったところを復習したり、予習をしたり、

なんでもアリになっています。

私はこの学校のこういう取り組みが好きで、

「毎日自分で課題を考えて勉強する」という力をもっと伸ばしてあげたいな、とも思います。

そんな様々な理由があって、塾通いは見送りました。

小学校4年次で学業はほぼ決まると思っているので、来年度何かにつまずいたりした場合はまた考え直す事もあるかもしれませんが、

順調にいけたら、次は中学校入学の節目でまた考えたいと思います。


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